ab0141’s blog

肺がんステージⅣを乗り越え『人生を謳歌する』サバイバー日記です

肺がん告知

【がん告知を受けた日】

私はがんの検査中に体調不良となり、入院していた。

8月19日、私の主治医であるT先生が病室に来た。

私たち夫婦とT先生ともう一人先生がいて、計4名で

ミニ会議室のような所で検査結果を聞いた。結果は

肺腺がんステージⅣで、左肺が原発、脳・副腎・リンパ節

にも転移が見られるとのこと。T先生は目が充血し、

今にも泣きそうな顔をしているように見えた。

気のせいかもしれないが、あとで妻も同じようなことを

言っていた。それはそうだ。先生はおそらく30代前半

の若い先生だ。ステージⅣの告知は仕事とはいえ

嫌に違いない。私自身はというと、意外と冷静に告知

を聞けたというのが本音かな。

肺がん疑いからすでに2週間が経過していて、

心の準備が出来ていたことと、私自身の体調について

考えてみると、やはり体調がすぐれない時が最近特に

多くなっていて、自分は大きな病気を抱えているかも

知れないと思っていたことも、意外と冷静に受け止められた

要因ではないかと思います。

(この予兆については後日記事にしたいと思っています。)

一通り説明した後、T医師が「Kさんのがんについての

悪い話は以上です。ここからは良い話をしたいと思います。

まず1つは、肺腺がんは患者さんの人数が多く、それだけ

治療法も開発されていること。もう1つは、Kさんのがんは

遺伝子変異によるものなのですが、このがんに良く効く薬が

開発されていて、明日からでも服用を開始したいです。

おそらく薬が効くと1か月後には腫瘍が

見えなくなりますよ」

と言った。肺がんステージⅣと聞いた時、正直余命が

頭をよぎった私にとって、T先生の説明を聞いた時、頭が

混乱した。えっがんが消えるってどういうこと?

まだ生きれるってこと?様々な疑問が浮かんだが、

とにかく前向きに考えられる結果を聞いて私は

今日のところはこれで終わりですねと席を立った。

一方妻はT先生に何とか手術ができないか聞いていた。

私が以前、「手術ができるということは完治の可能性がある

ということだから、できれば受けたい」と言ったのを

彼女は覚えていたのである。私は必死に先生に食い下がる

妻の姿を見て、その存在の大きさを感じていた。

 

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告知時の面談票。主治医から面談後に渡されたもの。



【追記】

私のがんの正式名称は 肺腺がん

処方された薬は分子標的薬である『アレセンサ』です。

 

次回 『ガンマナイフ治療』 に続きます